2019年1月7日月曜日

::: Reminiscence :::







2019年になりました。
あれやこれや綴るべき事は色々とあるのですが、
まずは明けましておめでとうございます。
今年もマイペースに展示の事、作品の振り返り、メモしておきたい思いつき等を
書いていこうと思っております。


ふと2018年を今更年明けに振り返ろうと思って。
昨年も無事に365日生きて全ての日々が過去になりました。大げさですが、毎年年末は不思議な気持ちになるのです。この世界はやっぱり24時間を繰り返して歳を取らせていくなぁとか。子供の頃から知っている人々が大人っぽいことを言い出してたりとか。
あの人もこの人も結婚したり子供がいたり。自分のことは棚にあげて・・・。
 変化をすることが物体としては当然のことだけど、順調にこの世の法則に従っている事が未だに奇妙に思えるのです。

自分のスマホの写真を振り返ると大体気になっていた現象や事柄がわかります。
昨年は「光」を気にして生活していたようです。沢山の陽だまりや木洩れ日、
植物や水面に反射する陽の光などの写真が出てきました。

恐らく3年前に祖父が亡くなった時がきっかけのように思います。
自宅介護の末に癌で亡くなった祖父は息を引きとる数日前からほとんど会話が出来ず
モルヒネのせいか意識も朦朧としており、恐らく目もはっきりとは見えてなかったと思います。そんな中、とても天気の良い12月の昼下がりでした。
私はいつ息を引き取ってもおかしくない弱い呼吸の祖父の横で手をとって見守っていました。ちょうど縁側にベットをおいていたので、きっとこの美しい陽の光は感じれるのではと、冷たい空気を申し訳なく思いながら、障子を思い切って全開に開けてみました。

目を閉じていた祖父はうっすら開けて穏やかな顔で、
庭一面に広がる陽の光を見ていました。私は自宅で最後を迎えたいと思っていた彼の思いがなんとなく理解できた気がしました。ずっとこの山奥のこの家で、あなたは一家を力強く厳しく支えてきたのですね。そして沢山の思い出が詰まっているのでしょう。
そう思い、出来る限り愛を伝えました。意識がある時に伝えたらきっと恥ずかしすぎて無視されていたかもしれません。もしくは「おおきに」ぐらいは言われたかも。

祖父との私の大切な最後の思い出。
光の庭。

作品でもそろそろ表現していこうと思っています。





ciao ciao