2022年あけましておめでとうございます。
あっという間にスイスに暮らして一年半が経ちました。 徐々に生活に慣れてきて、久しぶりに味わった引越し当初の緊張感は無くなってきました。
今回は昨年11月にスイスで個展をした時の振り返りをしておこうと思います。
Pink Zyklus |
会場は私の暮らすスイスの小さな街Churにある丘の上の一戸建て。知り合いのアートキュレーター、サンドラの所有する一軒家を丸ごとお借りしました。部屋数も多く広いので、今までの個展の中でも作品の種類が多い展示となりました。
サンドラは以前この街にギャラリーをもっており、10年前に一度そちらで個展をさせてもらった事があります。スイスに帰ってきたことをメールで報告するとすぐに会うことになり、現在はフリーランスのキュレーターとして働いていると教えてくれました。私が日本で制作した約10年分のポートフォリを見せると、とても感動してくれました。
そして彼女の粋な計らいで、再びこの街でPOP-UPという形で作品発表をすることに。とてもありがたい提案でした。この話をいただいて、まず私が思ったのは「やりたい事楽しみながら思い切りやろう」でした。
Post it collage |
Eindrücke |
Meguru Mawaru |
Monatliche Szenen in Chur |
庭にはピンク色に着色した水が入った水飲み場とピンクのスライムボールを使用したインスタレーション。
玄関のコラージュを通過して、一階には人の顔をモチーフにした大きめのキャンバス作品。
階段の小さなドローイングを眺めながら二階へ。二階には一年間月ごとにテーマを決めて描いたドローイングを月二枚ごとに設置。合計24枚。
Schlafzimmer zum umdenken |
最後に地下一階の寝室にはドイツ語で両面に単語を描いたカードを部屋中に吊るしました。この裏表に書かれた単語は日々私が関係性の強いと思っている言葉たちです。例えば〝興味 - 反応〟や〝感謝 - 利他的〟だったり。
広い会場だったので同じ調子の作品を並べる事は避けたいと思い、言葉を使った作品を初めて発表してみました。日本人がそもそも少ないこの街で一体このアーティストがどんな視点で物事を見ているのか・・という自己紹介的な場面を作ってみたく挑戦しました。恐らく日本であれば作っていなかった作品だと思います。鑑賞した方達も一番感想を言ってくれて、長い時間この部屋に止まって楽しんでくれた事が印象的でした。
平日は一人で待機し軽い会場内の作品案内や接客、販売まで自分で行う形でしたので開催前は私のドイツ語で大丈夫かな?と不安もありましたが、特に問題も発生せず無事に終える事ができたので本当にホッとしました。コロナ禍での開催で平日の訪問は少なめでしたが、初日のオープニングとクロージングは沢山の方に足を運んでもらいコミュニケーションをとれたので良かったです。
一軒家個展。思い返してみれば福岡でも自宅で一度開催したので規模が違えど二度目・・・。ホワイトキューブに比べて設置のし辛さもありますが、アイデア次第でなかなか面白い会場になってくれます。
さて、次回はどこで展示できるかな?
やっぱり、ギャラリーがいいな。
またこちらでギャラリーを回って、作品を見てもらって地道に進んでいくのみです!
ciao ciao