2014年9月26日金曜日

Ausstellung in TOKYO


9/11~9/17まで開催した先日の個展の様子。




両親の昔のお知り合いも集合して在廊最終日は賑やかな雰囲気。
私が3歳くらいまで住んでいた茨城から沢山お越し頂いて、ありがたかった。
他にも福岡から関東に移った友人達やスイス時代の友人・・・
福岡では会えない人たちが駆けつけてくれた。個展開催にあたって作品を発表できた事と再会の場になった事も幸せだった。在廊が3日だけだったのでちょっと残念だった。


スイスから日本に帰国して2年目の嬉しい出来事。
30歳までには東京で個展をすると決めていたので、偶然・・・・に近い形で叶った事を奇跡と思っている。必然だったと言うにはこれからの自分次第だと思う。

 今年は自分の中では特別な節目の年。なんたって30歳だ。

30歳までに芽もでないなら自分でわずかでも信じていた才能とか今までの努力とか経験を全否定していいくらいと思っていた。このまま絵を描く事が何の意味もなさないと思わずにはいられない。そう、日々自分で自分を追い込んでいた。
何に向かっているのかも分からないまま、ただただ描いてきた。
スイスでも日本でも変わらずに。

正直に納得いくまで描いてきた。
人に自慢できる事は今の所それだけ。

今回は東急ギャラリーの方に大きなチャンスを頂いた。感謝しきれないくらい。
得体の知れない私なんかをフォローしてくださる。とてもありがたい。
前より少し絵を描いている意味が出てきて、モチベーションも高まった。

足下をよく見ていつものようにじっくりコツコツやっていきたい。
自分はどこにいて、何を見て何に囲まれてきたのか。それを感じて描いていきたい。

作品制作から離れようかとか色々悩んだ時期に、不意にでてきた昔の手紙。

「結婚おめでとう。大切な事は忘れないように。」と記してあった。

それからその言葉はいつも残っている。
どういう意味かは本人に聞いていない。聞かなくてもいい。



今回は3ヶ月で23枚の油絵を描き上げた。
前より制作のスピードと集中のコツがアップしているような・・・そんな感じ。




ciao ciao



2014年9月6日土曜日

幸せを願う。

スイス時代に仲良くしていたメキシコ人のアーティストがいた。
彼女とは特別な関係で、ずっと昔から知り合いだったように気が合った。
喧嘩というわけでは無いが、ちょっとした行き違いとかお互いのプライベートな状況が絡み合って疎遠になった。 

そんな彼女から数年ぶりにメッセージがきた。

昔の二人の写真をアトリエで見つけたという。
気になって私のHPを見て、今は日本に居る事。作品を制作し続けている事を知ったようだった。

出会ったころから私の作品をいつも褒めてくれて、相変わらず好きだといってくれた。
実は私も彼女のHPを思い出しては見て、元気にしているな。とか
作品が明るくなってきて良かったな。とか勝手に思っていた。
彼女が制作を続けている事が私のやる気にもなっていた。

繊細で感情の固まりの様な人だった。
笑顔がとても暖かくて愛情深いのに、一方で地獄から世の中を見るような顔をしていた。会うたびにその表情は違っていた。
戸惑う事もあったが、それはそれで面白いとも思っていた。
そういえばあの頃の私は今まで以上に感情的で、何かが移っている気さえした。
いいのか悪いのか。それはよくわからなかった。



きっと何気なく思い出したのだろう、変なやつと仲よくしてた事を。

「i just wanna said Hi!」

それだけでなんだか長い間つっかえていたモノがとれた気がした。
ありがとう。






写真:スイスにて



ciao ciao

2014年9月2日火曜日

ふと。

青春映画をみてふと、自分のその昔の空気がよみがえって来た。

冷たい日々。 凍り付いて解けない、冷たい冷たい日々の事。
人は家庭環境が悪くなくても孤独のど真ん中に行く事がある。
私はそのいい例だった。

忘れた頃にふと やってくるその頃の空気感。
悪夢に見る事もある。

今の私から想像もつかない様な言葉や目つきや態度。
誰か私を誘拐して早く殺してくれと見えない何かに願った。
見えない何かを求めて宛ても無く夜道を一人さまよった。

なにも起らなかった。
 
この世の人間が皆敵に見えていた。
誰も信じれなくなっていた。

私がもう一人居ればいいのにと何度も思った。
もう一人の私はこの私を見つけ出し、抱きかかえて守ってくれる。
そんな妄想を繰り返していた。


そんな日々は絵や詩を描いた。自分の生み出す作品に救われた気がした。

今はもうもう一人の自分を求めなくとも、生きてゆける。
自分が強くなったから。
そして少なくても理解者が居る事がわかったから。

冷たい日々は今はとても貴重な宝物になって私の中に眠っている。
怒りや悲しみや憎しみがその日々には詰まっている。
その日々が私の疑問を明確にし、解決策を打ち出し、人生をシンプルにしてくれた。

きっと人間皆持っている日々。
遅かれ早かれやって来る冷たい日々。

今日は久しぶりに思い出して
あの頃の死んだ目をした自分にあってみた。


ciao ciao