2020年8月27日木曜日

スイス生活2ヶ月。

 



こちらへ来て2ヶ月経過しました。

生活リズムも掴めるようになり、街を歩いてもドキドキする感じが薄れています。

今回の写真は先日マイエンフェルトへ行った際に野原で見つけた松虫草(スカビオサ)。

マイエンフェルトは私の町から15分ほどでいけるハイジ村がある町です。

アニメの「アルプスの少女ハイジ」を制作する際に宮崎駿さん、高畑勲さんらが取材にきていた事で有名で、

今年は様子が一変していますが本来は日本人観光客に人気の場所。

 

松虫草には個人的な思い入れがあり、私の作品制作の源のような存在です

日本のお花屋さんでも見かけるこの花は標高の高いこの辺りではスミレのように頻繁に咲いていて、

昔暮らしていたときにこの素朴で儚げな可愛いお花の名前はなんだろうか・・・と見つめていました。

元気がないときに、ふと道端で咲いている松虫草を見てその可愛らしさに何度も癒されました。

植物の、人間を幸福にする力や完全なるデザイン性にどんどん興味が湧いていきました。

それから植物の絵を描くようになり、もっと植物を知るために日本へ帰ったらすぐにお花屋さんで働こうと決めました。

働いたのは少しの間でしたが、お花屋さんで植物を毎日触りその感覚を知った後の作品は、

より内面から伸びやかに作品を描けている気がします。

その伸びやかさは、ここ数年描き続けてきたドローイングまで繋がっていきました。

  

さて前回の投稿からひと月経ち、

何か変化をした事はあるのかなぁーと考えていました。

 

  1. ドイツ語をまたひと月分話しているので話慣れてきた事。
  2. 家に家具が少しずつ揃ってきた事。
  3. そろそろアウトプットしたくなってきた事。

 

昔は電話でドイツ語の会話をする事が苦手でしたが、日本で8年ほど電話のお仕事をさせてもらってから電話対応が上達していて、

それはドイツ語でも変わらない事に気付きました。これは大きな発見です。

<要点把握>わからない言葉は置いておいて、わかる言葉を聞き取り再度要件の復唱。

日本語でもやたら難しい言葉を使うお客さんはいたのでその場合の対処法と似ていて、

もう体に染み付いている私は何も考えずとも出来ちゃう。 

あとは素直が一番なので、わかったふりをせずに相手にもう一度説明してもらう・・など。

こんなところで役立つとは、なんでもやってみるものだーと改めて感じます。

電話越しの声を聞くと対面よりもクリアに相手の性格や感情が読み取れるようになっています。

また聞く力や判断力の速さも鍛えられるので語学習得に役立つ仕事だったと思います。

 

家の中は少しずつ充実してきました。スイスは各町に「ブロッキー」と呼ばれるリサイクルショップがあり、

年代物のアンティーク家具や小物も発掘できます。いくつかそこで買ったり、ネットで買ったり。

じわじわとアトリエスペースも完成してきました。

ブロッキーを私は「お宝パラダイス」と心の中で呼んでいて、テンションが・・・所謂アゲアゲになる場所です。

古着と同じく、その物のストーリーを勝手に想像していく楽しみがあり、新しい物質にはない哀愁と美しさが漂っています。

そこで何十年〜100年近く前のイギリス、ドイツ製の食器や花器、

用途のわからない謎すぎる物体・・・を眺めている時間がとてつも無く幸せなのです。

ブロッキー愛は語り出すと長くなるので又の機会に綴りたいと思います。

 

さて、これから少しずつ作品制作を始めます。

数ヶ月のインプットを経てどのようなアイデア出てくるのか楽しみです。


ciao ciao